今でも昼間は暑いのだが、とにかく、道路をわたっているだけで汗が吹き出し、全身が溶けそうだった台北の夏の強烈な日差しもようやくやわらいで、朝晩は「秋」を感じさせる気候になってきている。
さて、9月12日は「中秋節」。
日本でいうところのお月見なのだが、こちらでは祝祭日の扱いで、日本のお盆休みのように皆さん実家に帰省して、一族郎党で月餅を囲んでご馳走でも食べましょう(屋外でバーベキューというのが定番)、という機会なので、9日の帰省渋滞の後は、台北の街もひっそりとしている。
「たった一度きりの4●歳の夏も終わりだよ。どうしてくれる」と支局の美人助手に理不尽にからんでみたものの、彼女は肩をすぼめて両の手のひらを見せ、「11、12日はお店もみんな休んじゃうから、食べものを多めに買っておくようにネ。それじゃ、また火曜日に~!」と、早々に高雄の田舎に帰省してしまった。
こういう機会は、少し締め切りが先の企画の原稿書きや、たまった資料の整理などにあてるべえか、と書類棚を開けたら、奥から色紙1枚が出てきた。
小学館が月2回発行しているマンガ雑誌「ビッグコミックオリジナル」に連載の「釣りバカ日誌」の作画者、北見けんいち氏(70)らの色紙である。
同誌の9月20日号からは「台湾編」が始まっているが、実は北見氏(写真中央)と原作者のやまさき十三氏(70)(左)は、東日本大震災への巨額の義援金に感動して台湾編を企画し、実際に7月11日から14日まで、台湾の澎湖島や台北を取材旅行している。その取材旅行を、取材した際にいただいたモノなのだ。

もちろん原稿を書いて出稿したのだが、大変間の悪いことに、その日は他のニュースがいっぱいで紙面からあふれてしまい、早い話がボツになってしまったという、痛恨の思い出なのである。せっかくなので、夏の総括として、ここで紹介しておこう。
同行したのは台北・松山空港近くの釣り堀で、さすがにやまさき氏は約4キロものボラ系の大物を見事にしとめていた。一方「釣るよりも食べる方」という北見さんも、集まった人々とイラストで交流し、小さな日台交流の輪を広げ、台湾の皆さんへのお礼のメッセージも書き添えられていたことを公表しておく。

と、ここまで書いたところで携帯にメールが入った。
台北の駐在員の間では夜間語学学校として有名な「五木大学」の漢語と台湾語の先生方から「どうせ自宅でカップめんをすすっているんでしょう。バーベキューをやるから食べに来なさいよ」と。
前にも書いたが「五木大学」とは台北最大の飲み屋街、林森北路(銀座と新宿ゴールデン街を足して、大阪・北新地とミナミで割ったような街)のことであり、先生方とは言わずと知れた、粋筋のお姐さん方である。
「へい、行きます」と、こちらで購入したジャイアントの自転車「大東亜號Ⅱ」にうちまたがって支局からサイクリング。
着いてみれば、なんと一族郎党が店の前で堂々と火をたいており、拍手で迎えられて、仕事の合間にちょっとまともな食事にありつけた巨漢記者なのであった。
























by amber0921
「中秋節」にあたって夏の思い…